面接を知る ~最終面接をクリアするためには?~

さて、今回は最終面接のお話だ。集団面接と個人面接という2回の難関をクリアした人だけが受けることができる、最後の難関だ。ここをクリアできれば、晴れて就活ゲーム、または転職ゲームクリアってわけだ。

 

だが………である。この最終面接、一言で言うと…クセモノである。

 

最終面接は運要素がさらに強くなる。

 

よし、こう言うと「holyjackふざけんなよ。なんで運なんだよ!?」という意見が多くなるだろう。いや、それはその通りなんだが、面接対策である程度乗り切れる集団面接と個人面接と違って、最終面接に受かるやつ、落ちるやつの差はあんまりない。運要素が強いんだ。

 

なぜだかわかるか?

 

ここで、この「面接を知る」シリーズの最初の記事を読んでる人ならわかるかもしれない。そう。採用担当者も「雇われの」人であるということだ。

 

集団面接と個人面接では、採用担当者が次に進むべき応募者かどうかを決める。こうした採用担当者の多くは現場の社員か、ランクが高くても現場の責任者程度が担当する。実際に会社に入った時に、共に仕事に取り組めるかどうか、という視点で判断しているのだ。

 

新卒の場合なら、ESの出来栄えと面接での受け答えで当たりをつける。転職なら、職務経歴書の内容と面接での受け答えで当たりをつける。評価基準も、比較的論理的で妥当性も備えていることが通常だ。

 

…が、である。これが最終面接になるとどうなるか。

 

結論を言おう。役員クラスが応募者を好きか嫌いかで決まる。

 

まぁ、ある意味妥当ではある。役員クラスとは、いわゆる人事部長や役員給をもらっている経営層のことだ。こういった人たちが面接を担当する。中小企業とか会社の規模がそこまで大きくない場合は、社長が担当することさえある。

 

こうした人たちと、現場の採用担当者たちとの違いはひとつ。採用に対する最終的な決定権を持っていることである。つまり、彼らが応募者を採用するかどうかを鶴の一声で決められるのである。

 

んでもって、集団面接と個人面接を突破してきた応募者であれば、現場からは一緒に働いても問題ない人物であると見なされている。極端な話、これまでの選考を通過してきた応募者であれば、誰でもいいのだ。

 

その上で、あえて応募者の中から最終的に採用する人を決めるならば?

 

この視点が応募者側に必要な要素だ。そしてその要素は次のような感じになる。

 

  1. 会社の考え方や理念に共感できるか?
  2. 会社にとって(今現在でも将来的にでも)必要な人材であるか?
  3. あなたのパーソナリティが、今いる社員と被らないか?
  4. 役員から好まれるか?

 

大雑把だが、ざっとこんな感じになる。1番目と2番目あたりは、まだ最終面接内でアピールすることはできるが、3番目と4番目はもうこれは完全に運に近い。

 

現場の採用担当者の目的は、優秀だと判断した人材を1人でも多く役員クラスが面接する最終面接にたどり着かせることである。その後、役員連中が誰を選ぼうが「俺の知ったことではない」である。あくまで雇われの身だからである。

 

だから、現場社員クラスの面接である集団面接と個人面接であれば、評価基準は能力面の要素である1番目か2番目あたりが重要視される。役員クラスでは、それはさんざんやったので1番目と2番目の比重が軽くなり、3番目と4番目が重要視されるようになる。

 

……つまり、運要素が上がるということになる。理不尽ではあるがな。

 

じゃ、どうすりゃいいのか。基本的な方針は…

 

その企業で働いている人に共通している要素を発見し、それを最終面接でアピールできるかどうか。

 

この点に集約される。その企業で今現在働いている人は、まぎれもなく最終面接を通過して仕事をしている人たちだ。性格や能力には違いがあるだろうが、ほぼ必ず考え方の共通点や、根本的な部分の共通点が存在する。

 

この点を自分なりに見つけ出して、最終面接で「自分もこの要素を備えているぞ!」といいうことをアピールできた人が、クリアすることができるのだ。

 

共通している要素を備えていることをアピールできれば、役員連中からは「ウチの会社に馴染みそうだな」と判断され、結果的に気に入られやすくなる。そうなれば、採用はこちらのものである。

 

しかしそれでも最終面接は落ちる時はあっけなく落ちる。理由も開示する必要がないために、理不尽な理由で落とされたとしても応募者にはわからないからだ。

 

前に私の知り合いの中小企業の社長と、採用の話をする機会があった。ちょうど、その日は最終面接を、4人の学生に行っていたそうだ。男性2人女性2人が残り、この中から女性2人を選んだそうだ。

 

理由を聞いてみると「美人だったから秘書にしたい、イケメンはいらない。理由なんてこれで十分」なのだそうだ。

 

……ここまでくると、能力も将来性も関係なく社長の好みの問題になってくる。ただし、社会ではこれが「アリ」なのである。学校生活では平等を謳うかもしれないが、現実社会では権力が持っている人が決めることができるのだ。

 

…まぁ、全ての企業がこの女好きの社長のような訳ではないことも確か。そのあたりも含めて実力もそうだが、最終面接では「運」の要素が普段よりも強く働くことを自覚しておこう。

 

今日のまとめ

 

最終面接は、決定権を持っている役員クラスから気に入られるかどうかでほぼ決まってしまう。ならば、今現在働いている社員の人たちをよく観察して、どのような要素を備えている人が会社から好まれるのかを、きちんと分析してアピール出来た人が最終的に採用されるのだ。

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