面接を知る ~最後に何か質問したいことは…あったらいいんだけどな~

さて、今回は面接の最後を締めくくる質問として採用担当者から尋ねられる内容…逆質問である。

逆質問とはそもそもなぜ問われるのか?

 

多くの場合「最後に何か質問したいことはありますか?」という形で問われることが多い。基本的に面接では、採用担当者が応募者の話をほぼ一方的に聞くことになる。これを補完するために問われるのだ。

 

採用担当者からすると、自らが尋ねた質問の内容で展開される話の内容は概ね決まってしまうのが面白くない、という面がある。志望動機について尋ねればその内容が回答されるわけであるし、自己PRに尋ねれば…というわけである。

 

面接はあくまで試験である。少なくとも彼らからすればね。なのである程度回答内容の範囲を制限しないと、比較検討できないという面もある。だからその意味では申し分ないと言えるが、いかんせん面白みに欠けることは確かなのだ。

 

このため、応募者の個性?を引き出すため、または応募者から何かユニークな質問が出ることを期待して「最後に何か質問はありませんか?」といった形で尋ねるのである。まぁ大抵はくだらない質問で、意味がなかったりするのだが。

 

しかし、である。採用担当者も社会を経験していない学生に、ユニークな質問を期待しているわけではない。いや、期待している面もあるがそれはラッキーな場合、可能であれば、という程度に過ぎないのだ。

 

では、この逆質問。逆質問を通じて何を問われているのか。

 

その企業に対する理解度や夢を質問の形で問えるかどうかである。

 

…ハァ…と思った人もいるのではないだろうか。その通り。気持ちはわからなくもない。理解度はまだいい。企業研究ちゃんとしてきましたか?っていう部分を問われているわけだからな。この点はまだ納得できるものもあるだろう。

 

しかし、である。「夢を質問の形で問えるかどうか」。これは、合わない人にはかなり厳しい。まぁ夢にも色々ある。共通しているのはポジティブな内容であることがポイントだ。

 

これだけだとワケがわからないので、ここで述べている「夢」の内容を大まかに分類しておこう。それは、この2点である。

 

  • やる気をアピールできる質問
  • 自分の経験を企業活動に繋げる質問

 

では、それぞれのポイントについて少し詳しくみていこう。

 

やる気をアピールできる質問とは

 

最初に紹介する大きな分類は、やる気をアピールできる質問だ。これはどこの企業の面接にいっても通用する使いやすい逆質問の部類だ。就職でも転職でもどちらでも問題ない。学生が尋ねても社会人が尋ねても、やる気に関する質問は好まれるからだ。

 

具体的にはこんな逆質問が考えられる。

 

  • 入社した後に、どのような流れでキャリアを積んでいく人が多いのでしょうか?
  • 御社でマネジャーとして活躍するために、必要な資質を教えて下さい。
  • 現場で活躍し出世していく社員の人には、どのような共通点があるのでしょうか?

 

とまぁこんな具合だ。自分の能力よりは、自分の意志の強さを間接的にアピールしていることがわかるだろう。直接「私は○○です。」とアピールするよりも、より採用担当者からの共感を生みやすいのだ。

 

自分の経験を企業活動に繋げる質問とは

 

では次。自分の経験っていうと難しく聞こえるけど、大学生の場合はサークルとかでの経験や高校時代までに経験した内容からでいいし、社会人の場合は前職での仕事の経験がいいだろう。

 

これは学生は社会人として仕事に取り組んだ経験がないためであり、社会人の場合はそれがあるからだ。

 

んで、その内容を踏まえて具体的な内容は、こんな逆質問が考えられる。

 

  • 学生時代の接客業の経験から、御社の○○の仕事に活用できると思うのですがどうでしょうか?
  • 私の営業時代の経験を活用して、より売り上げを高めていくために御社のやり方を取り入れてどのように伸ばしていけばいいとお考えでしょうか。

 

と、まぁ自分の経験を自慢にならない程度にアピールしながらも、採用担当者に質問していくというスタンスがベストだろう。ポイントとして、自分の経験と応募した企業とに関連性を持たせることが必要だ。

 

逆質問はあくまで試験のイチ内容であることを忘れるなよ

 

いずれの場合にしても、逆質問で尋ねることができる内容はほとんど限られているといってもいい。確かに応募者の自由に尋ねることはできる。だが、多くの応募者が知りたい肝心の内容についてはほぼNGであることが多い。

 

典型的な例として、給料、年収、休日、福利厚生、残業時間に関連している部分である。「やる気」を疑われるので、質問すると大抵落ちる。就職でも転職でもだ。特に社会を知らない学生が取り組む就活は、この傾向が顕著である。

 

採用担当者からすれば、「社会のことも知らない学生風情が生意気な質問をするな!」と思っているからだ。給料や年収ってやる気に直結する部分なんだけど、あくまで夢や希望を語らなければ採用されない日本の就職…と、私は思っているがね。

 

ま、でも今の日本でそれをグダグダ言っても始まらない。職業が欲しければ、道化になる覚悟で舞台で採用担当者を相手に演じ切る必要があるのだ。この辺は、割り切れる人のほうが圧倒的に強い。

 

割り切れ!とは言わないが、心にそういう覚悟があるって面を知っているだけでも大分違うだろうさ。

 

面接を知る ~最後に何か質問したいことは…あったらいいんだけどな~のまとめ

 

逆質問を通じて何を問われているのか。その企業に対する理解度や夢を質問の形で問えるかどうかである。採用担当者の共感を得られば、次のステージに進む事ができるだろう。最終的には、道化を演じる覚悟で割り切って舞台を演じきった人が採用されるゲームであることを覚えておこう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です