面接を知る ~逆質問に実際に答えてみた(就職活動編)~

さて、今回は前に紹介した逆質問を整理して実際に回答してみた。中には、なぜこんな記事を作ったのか疑問に思っている人も多いだろう。

 

その答えは実に明快で…というか…

 

余りにもネット上の情報にビミョーな点が多いためである。

 

どうしても情報を調べる時に多用することになる媒体は、ネットだろう。それ自体は問題ない。ネットで調べれば、手軽にある程度正確な情報が手に入るからである。しかし、あくまで「ある程度」である。

 

実際にネットで尋ねるとよいとされる逆質問を採用担当者に尋ねると、予想以上に微妙な反応しか得られず、見事に落とされてしまう場合も多い。

 

まぁそれもそのハズ。ネットの情報は玉石混交で、元人事経験者が書いたプロの情報もあれば、素人が自分の体験談を元に書いた程度の情報まで幅広いためである。

 

今回は、就職活動の時に「尋ねるといい」と記載されている質問について、実際に回答してみた。かつて採用担当者だった私の心情もコミコミで記載するので、参考にしてみてほしい。(あくまで私の感覚でもあるので100%は信用しないように)

 

では各質問と私が素直に感じた回答内容を記載していこう。特に心情の部分に注目してほしい。回答順序は

 

質問

→回答(心情)

 

となっている。

 

実際に回答してみた

 

御社は新入社員の配属をどのように決めていますか?

→受けて頂いた適性検査の結果やこの面接での結果から適材適所になるように定めていますよ♪(おめぇの配属はこっちが決めんだから、ごちゃごちゃ言うんじゃねぇよ。)

 

 

御社で活躍するために必要な資質は何でしょうか?

→そうですね、例えば営業職の社員ですとコミュニケーションをはじめとする対人スキルが大切ですね♪(逆におまえはどう思ってんの?それと人事の仕事なら言えるけど、それ以外は経験したこと無いから実感としてはわかんねぇよ。)

 

 

一番やりがいを感じた仕事でのエピソードを教えてください

→そうですね、例えば○○の時に××で…(おお、これは自分の体験したことなんで話しやすいな。そういえば、あったなあんなこと。)

 

 

この仕事の最大の魅力は何ですか。

→お客様と接客することによってお客さまから「ありがとう」の気持ちをもらうことです。(まぁ俺はこう思ってるけど、考え方はいろいろあるからいいんじゃねぇの?)

 

 

他社と比べて、御社で活躍されている方に共通する資質は何ですか。

→そうですね、うちの企業はクライアント様のところに頻繁に通うことによって、きめ細かい要望を尋ねているからだと考えています。(んなもんわかるわけないじゃん。よその企業の細かい部分なんて把握できるわけないんだからさ。企業秘密なわけだし。)

 

 

入社するまでに、さらに勉強しておく必要のあるものがあれば教えて下さい。

→社会人として求められる基本的なスキルを、実戦を通じて学んでおくとよいですね♪(社会人としての常識身につけといてくれよ。バカッターとかアホなことするなよ。俺の評価が落ちるからな。)

 

 

〇〇部の1日の仕事の流れを教えて下さい。→○○部ですと…以下大まかな説明(人事部ならわかるけど、それ以外の部の1日の流れなんてわかるわけないだろうがよ。考えて質問してくれ。)

 

 

御社で働く中で本当に大変だったとき、それを乗り切るモチベーションの源泉は何でしたか?

→私の場合は、ストレス解消のために○○をしたりしましたが、一番大切にしたことは同僚と一緒になって目標達成に向けて一丸になることでしたね。(実際、あの時はきつかったな。まぁでもあんな時もあったなぁそういえば。)

 

 

ある業界一本に絞ってビジネスをする企業もある中で、御社が介在する事で生み出せる付加価値は何ですか?

→我が社が関わることによって、ネームブランドを介在させることになります。これが間接的に利益を生み出す手助けをしているのです。(ガキに説明すんの正直メンドイ。)

 

 

自分は◯◯という理由から、◯◯ということをやりたい/作りたいと考えているが、御社で仕事を行う上でそれはできますか?

→あなたが我が社の基準に照らして、妥当であるならばお仕事をお願いすることもあると思いますよ。(おめぇが使えるか使えねぇか、実際にやってみなきゃわかんねぇから、現段階じゃ回答ムリ。)

 

 

エンジニア志望の理系出身者と比べ文系出身は、入社前からある製品に対する強い愛や知識を持っていない社員が多いと思うのですが、もともと興味のなかった製品でも売っていると企業への愛着が湧くのでしょうか?

→そうですね。もちろん売る時にも弊社の製品の利点やいいところを学習してもらう過程で、愛着を持って販売してもらえるように心がけていますよ♪(決めつけんな。あと、んなことてめぇが考えろよ。こんな愛着ねぇやつ通したくないんだけど。)

 

 

同期で大手企業に入社した人と比べて、ベンチャー企業だからこそより成長できていると思う実感は、どういうときに得られますか?

→大手企業と比較すると、意思決定のスピードや機関に自分が携われるという部分ですね。会議の時などに、自分の意見が反映された時には実感を感じますね。(ベンンチャーってそういうもんだからね。不安定なんでやっぱり大手のほうが良かったなぁ…)

 

 

採用担当者の気持ちを十分に考えて逆質問しよう

 

上記の一連の流れを見て思った人も多いと思うが、回答内容は基本的に

 

表向きの、人事担当者としての回答(ホンネの回答)

 

となっていることがわかるだろう。彼らは仕事で人事部や採用担当で、企業の看板を背負って面接に臨んでいる。当然、学生から直接的に反感を買うような解答は許されないのだ。

 

だが、実際に次のステップに誰を進ませるか、という段階ではもはや遠慮は必要ない。つまりホンネの部分で共感や好印象を得ていないと先に進めないのだ。この点を、よく考えてほしい。

 

多くの企業では、面接直後に次のステップに誰を通すか、最終面接なら誰に内定を出すかを決める。これは、面接直後のほうが応募者1人1人に対する印象が強く残っているためだ。

 

そんな時にかわされる会話の内容がこんな感じだ。(架空の内容です。)

 

面接官A「いやぁ、やっと面接おわったな~、疲れた~

面接官B「こっちも終わった~。どう?次に通すやつ目星つきそう?

A「まぁ、大体は決まってるかな~。あーでも、落とすやつも決まってるな。

B「どんな感じよ?」

A「ん~、俺のところでいたんだが逆質問で「御社は新入社員の配属をどのように決めていますか?」って聞いてきたヤツいてなー。いやいや、それ採用されてから研修後に判断するからぶっちゃけわからんし。てか、こっちが決めることなんだから聞いても意味ねぇのにわかんねぇかなぁ~。

B「まぁ学生って、んなもんだよ。気にスンナ。こっちはいい感じの質問聞いてきたヤツ結構多かったな。「一番やりがいを感じた仕事でのエピソードを教えてください」ってやつも何人かいた。自分の過去話なんで話しやすいしラクだよな。

A「あー俺もそういう学生面接したかったわ~。」

 

と、まぁこんな感じになる。ポイントをまとめると次のような感じになる。

 

  • 採用担当者の一存じゃ決められないことを質問しても心証が悪くなる。
  • 採用担当者自身の経験で話せることは好印象になりがち。
  • 知ってることでも説明が面倒だと心証が悪くなる。

 

採用担当者も人間だ。まして採用のシーズンは限られた人数と予算で取り組んでいるために、いつもよりもハードに勤務しており精神的に余裕がないことも多い。そんな時に、難しい質問や回答内容に困る質問をされたどういう印象を持つか?…

 

このあたりの想像力を働かせた逆質問をすることが大切だ。結論として…

 

採用担当者の体験談に近い内容を尋ねることがベストだと思われる。

 

面接を知る ~逆質問に実際に答えてみた(就職活動編)~のまとめ

 

ネット上に掲載されている情報の質は千差万別だ。「尋ねるとよい」と紹介されている質問でも、実際には逆効果であることもよくある。逆質問は、回答内容が採用担当者の経験の範囲で楽に答えられると予想される内容を尋ねることが大切だ。

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