履歴書を書く ~ここが見られるポイントだっ!~

さてこのページでは、履歴書に関係する内容を述べていこう。今回は、採用担当者に読んでもらうための履歴書とは何かを考えていこう。

 

まず、いつも通り皆さんに問いましょう。

 

履歴書を作成する時に配慮する点を説明できるか?

 

まぁ配慮しているっていうと固いイメージになっちまうが、要は書くときにこ~いう点は気をつけて書いてるぜ、っていうポイントだな。この点を具体的にしないで作成したり、書き始めちゃう人結構多いのだ。

 

じゃぁ具体的にどんなポイントだろうか。字の綺麗さ?内容が論理的?自分をいかにアピールするか?

 

まぁ色々あるだろうが、履歴書を作成する時に気をつける点は主に3つにわかれる。外見と内容と自分らしさ、である。

 

外見・・・だと?

 

じゃぁまず「外見」とは何か?これは「外見」とあるように見た目だ。つまりざっと一瞬見ただけでどんなイメージを相手に(採用担当者に)与えるか、という点だ。

 

字の綺麗さはここに含まれる。だけど字の綺麗さなんて分かりやすいので、みんな気をつけてくる。就活生や転職希望者に関わらず、である。まぁそりゃそうだわな。実際に読まれるし一番見られる部分なんだからそりゃみんな気をつけてくる。

 

んじゃ他に「外見」で差が出る部分とは何か。紙自体や文字の大きさ、太さ、といった部分だ。この点で大きく差は出る。

 

まず紙自体の話だ。履歴書は市販の場合と、その会社独自の場合がある。どちらにしても手書きである以上、その部分が問われてくるのだ。

 

例えば鉛筆で下書きしてからボールペンで上書きをし消しゴムで鉛筆の後を消す、といった手法を取る人がいる。もちろんこんな面倒なことをする人は多くはないが、これはアウトだ。

 

なぜか。消しゴムで完全に消しきれるわけはないからである。どう頑張っても消し残しは存在してしまうし、その消し残しのために紙が汚れている印象を与えてしまうからだ。

 

封筒に履歴書を入れて送る場合もある。この場合も注意が必要だ。何に?紙の折り目だ。

 

そう、こんなくだらないところにまで注意を払う必要がある活動が日本の就職と転職活動である。が、である。落とす理由が少しでも欲しい採用担当者からすれば、このような点は格好の材料になってしまうのだ。

 

折り目が綺麗でない応募者は、「仕事を雑にする可能性あるな~」と見ることができる。消しゴムの消し跡が残っている応募者は、「テキトーな書類を出してくるんだな~」と見ることができる。

 

明確に落とすことができる理由を、採用担当者に与えてはいけないのだ。これは就職や転職を賭けた一種のゲームであることを忘れてはならない。

 

内容・・・ねぇ・・・

 

次に内容である。これは論理的な文章を書くことができるか、という点に集約される。典型的には志望動機や自己PR、転職の場合は職務経歴書とかで判断される部分だ。

 

手書きで書くことを求められるメンドイ履歴書ではあるが、この点では採用担当者にとって合理的な理由がある。正確な文章と文字、漢字を使って自分が述べたいことを表現できるか、という点を判断することができるからだ。

 

きょくたんなれいではあるがたとえばこんなかんじにかいてあるないようがぜんぶひらがなでてんもまるもないないようだったらとてもよみにくいことがわかるだろうっていうかよんでもらえないことまちがいなしである

 

(極端な例ではあるが、例えばこんな感じに書いてある内容が全部ひらがなで点もマルもない内容だったらとても読みにくいことがわかるだろう。っていうか読んでもらえないこと間違いなしである。)

 

「内容」とは書いたが、文章作成のルールをきちんと把握しているか、と考えればより分かりやすくなるだろう。本当の意味での内容は次である。

 

自分らしさ・・・ってなんなのさ

 

出たっ!自分らしさっ!と思った人は多いだろう。どのようなイメージを描いただろうか。あなたが描いたそのイメージは、おおむね間違っていはいない。自分らしさってなんだよ、と思う人は多いだろう。

 

履歴書を通じて伝える内容は、あくまで企業で働く人材としての「自分らしさ」である。どんな生活をして、どのような経験を積んで、こんなことを学びました、までは書ける人は多い。ただし、その内容が企業に関係しているかまで配慮して書ける人は、とても少ない。

 

「私はゼミナールに入ってゼミ長を務めた経験から、チームをまとめることの大変さを学びました。」と書いたとしよう。採用担当者が思い浮かべることは、「テンプレすぎ読むのメンドイorz」である。

 

当たり前だが何百枚何千枚と応募者の書類を読んでいる採用担当者から見れば、応募者がどれほど考えて作成したとしても必ず文章の内容に被りはある。そのためにエピソードが大切なんだぞっ!と世間一般では語られるのである。

 

つまり学んだことや体験した内容を説明するためのエピソードがなければ、大抵はその他大勢に埋没する程度の経験なのである。採用担当者から見ればね。

 

しかしそれでも、自分が経験した内容や学習した内容は自分だけのものである。先の例でいう、チームをまとめる大変さを学びました、といってもその学び方やそこに至る経緯は千差万別だ。この千差万別の部分がエピソードになる。

 

採用担当者が学んだ内容や体験したことの結論を飽き飽きした頭で読んでいる中で、注目されるのはどこなのか。この千差万別な部分。エピソードの中でもどのように学んだか、どうしてそのような経緯になったのか、という部分である。

 

この部分が、企業の求める部分と一致していないといけないのだ。

 

これだけだとそれこそ分かりにくすぎorzになるから、さっきの例をさらに発展させよう。

 

例その1

チームをまとめることの大変さを学びました。論文をまとめる期限までに間に合うかギリギリの状況で、皆で共同作業で取り組みました。この過程で各人が作成した論文をまとめることがいかに大変かということを体験しました。

 

例その2

チームをまとめることの大変さを学びました。論文の作成過程で、夏季休暇を挟んだことから連絡がとれなくなる人などが発生し、その過程からこうした場合にある程度リーダーである自分自身の判断で動く必要がある時もあるのだということを体験しました。

 

この2つの例文で、前者は「それぞれが作成した論文をまとめることが大変だった」ことを述べている。後者は「ある程度リーダーである自分自身の判断で動く必要がある時もある」ことを述べている。

 

どちらも論理的に問題はないが、同じチームのリーダーとしてチームをまとめることの大変さを学んだ、といってもどのような経験からそう思ったのかは異なるのだ。

 

そして企業の採用担当者であればどちらの応募者を採用or次のステップに進ませるか。絶対ではないが後者の例その2である。

 

この理由は単純で、採用担当者にとって多くの場合例その2の話のほうが分かりやすいためである。そして企業の活動においても、そういう時あるよね、と判断されやすいためである。共感を得やすいためだ。

 

逆に例その1が評価される場合もある。大学職員や助手の応募といった場合がその例だ。職務内容が例その1のような部分があるために、その機関の採用担当者から共感を得やすいためである。

 

こうした例からもわかるとおり、採用されるためにはエピソードを充実させることが大切だが、そのエピソードある程度は採用担当者の意に沿う内容である必要がある。この点を把握しておくことが大切だ。

 

今日の~採用担当者に読んでもらうには~のまとめ

 

履歴書を作成する時に気をつける点は主に3つ。外見と内容と自分らしさ、である。外見は体裁の部分。内容は文章作成能力の部分。自分らしさはエピソードを語る部分である。この3つを踏まえて作成すれば読んでもらえるだろう。